*リュック*

 

リュックというワードはもう死語なのか。

ザックやナップサックに比べれば、
ちょっとましかな?

じゃあバックパックと言えばいいの?
いやなんかそれもすでにレトロ感が漂う。

つまりリュックという存在自体、
この時代にあっていないのかもしれない。

それはそうだろう。。
電子マネーが普及した今、
もはや財布さえ要らない。

スマホとカギがあれば十分だ。

山登りでもしない限り、
リュックなんて背負う必要はない。

+

でも、リュックが気になる。

それは機能的にという意味ではなく、
リュックという存在そのものが、だ。

そういう世代なのかもしれない。
僕の記憶の中のカッコマンたちはみな、
グレゴリーのデイパックを背負っていた。

セブリンに目移りし、
デイナに恋をした。
ポーターも背負った。

ショーティーズのスケボーリュックに、
プラダ、
果ては軍モノやビンテージまで、
色々使った。

結局グレゴリーに戻って、
なんだこれが一番使いやすいじゃないか、
と思った。

でもリュックの中は常に
ほぼ空だった。

何も入っていないリュックを背負っていた。

荷物を運ぶことではなく、
リュックを背負う事、が
好きだったのだ。

空のリュック。

それは日常においてはもはやアクセサリーに等しい。

しかしリュックを背負うという行為は、
どこか知らない場所に行ける、
そんな気持ちにさせてくれる。

追憶の中の遠足のように。

++

リュックを作ろう。

そう思った。

名前は自然に決まる。

”ベッソン”。

リュック、

ベッソン。。

+++

ゴダールでもよかったかな。。